オーストラリアでシェアハウス・ボンド(保証金)トラブル予防法と対処法

by - 8:00 pm

Posted: 31st August 2018
(Updated: 25 October, 2020)

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オーストラリアでシェアハウス暮らしをしている日本人が、オーナーや他のシェアメイトと様々なトラブルになっている話を聞くのは、残念ながら珍しいことではありません。
とても悲しくなると同時に、一時滞在ビザで、英語が第二言語という弱みに付け込んだ悪質なケースもあり、怒りがメラメラこみ上げてきます。

私もたくさんのシェアハウスを経験し、移住当時は立て続けにトラブルに巻き込まれた被害者の一人。ここでは、とくに多い「ボンド(保証金)トラブル」について、私の経験談をもとに、トラブル予防法と対処法をシェアします。



 BONDについて知っておくべきこと 

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Rental bondって何?

貸主が借主から預かる保証金のことで、日本でアパートを契約する時にも払うものと同じです。家賃が払われなかったり、物品を損壊した時などのバックアップです。法律でボンドを支払うことは義務になっていませんが、貸主が保証金を求めるのが一般的です。

呼び方は「Bond」の他に、「security deposit」「linen deposit」「key deposit」などと呼ばれることもあります。

Bondっていくら?

通常の賃貸契約を開始する際に支払うBondは、週のレントが$700以下の物件では「最大4週間分のレント」とRTAで規定されています。

シェアハウスなどの場合は、RTAで定められた規定はありませんが、2週間分のレントが一般的です。

Property manager又はOwnerがBondを受け取った時には、必ずレシートを発行し、10日以内にRTAに届け出&預けなければなりません。


シェアハウスに住むとは、法的にはどういうこと? 

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👉Sub-letting fact sheet(RTAから)

シェアハウスのことを、法的には「Sub-letting a room」と言います。

あなた(sub-tenant)がレントを払う相手(head-tenant)は、家主と同じ義務・責任が発生し、以下の書類を作成することが義務付けられています。

■ Written tenancy agreement 賃貸契約書
■ Entry condition report 入居時の部屋の状態を報告
■ RTA's Pocket guide to tenants 基本情報を記録
■ Receipt for bond money 保証金の領収書



 BONDを支払う時に必ずすべきこと 



領収書Receiptを必ず発行してもらいましょう。
家主の名前とサイン、Bond額、支払者のあなたの名前、支払日、「Bond」と必ず明記してあることを確認してください。

悪さを企んでいないオーナーなら快く書いてくれるはずだし、もし断られたら危険なサインです。Receiptの発行は法律で義務付けられているんだし。

何かおかしいな、という言動が見られる場合には、詳細を書き出して保存しておくことをお勧めします。私は携帯でのテキストのやりとりも含め、すべての詳細をRTAに提出しました。



 ボンドでトラブルになったらRTAへ 


トラブルになってしまったら

まずは当事者間で問題を解決する努力を求められます。しかしそれでも解決に至らない場合には、RTAの👉Dispute resolution serviceを無料で利用できます。

RTAは中立の立場で当事者間の間に入り、解決に向けて交渉の手助けをする役割を担っています。どちらに非があるかを判断する立場にはないことを、念頭に置いておきましょう。

RTAのヘルプでも解決しなかったら

話し合いの後合意に達しなかったり、RTAの手におえない問題についてはQCAT(Queensland Civil and Administrative Tribunal)と呼ばれる法廷に持ち込まれて判断されることになります。そうならないためにも、レシートを保管しておくこと、日頃からオーナーとは良いコミュニケーションを取っておくことが大事です。

私はBondを取り戻すために、RTAに間に入ってもらって、2カ月以上かけてBondを取り戻しました。たった$120でしたが、英語が苦手な日本人の弱みに付け込んで、同じことを繰り返してお金を騙し取っていたのではないかと思うと腸が煮えくり返る思いで、闘うと決めたのです。泣き寝入りしたら相手の思うつぼですからね。

当時英語にまだ自信がなかった私は、無料通訳サービスを使いました。やりとりをすべて書き出しRTAの書類を記入、Bondのレシートを揃え、あとはRTAのオフィサーがオーナーに連絡して示談するように話を進めます。

のちに分かったのですが、オーナーが賃貸に関する法律に違反していたので$4,000余りの罰金が言い渡されたらしいです。慌てた彼は$120を私に返金し謝罪してきました。示談を求めてきましたが、この後罰金の件がどうなったのかは不明です。

"You get what you pay for."自業自得

皆さんのオーストラリアライフが、楽しく安全なものになりますように。



☆最後までお読みいただきありがとうございます。Sunshine SpiritライターのYumiです。
何かを変えたい、変わりたいという思いを抱いていませんか。人生の中で分かれ道に立った時に何を選択するか。変えたいという気持ちは、いつでも挑戦する道を選ぶようにと私を後押ししてきました。変化するって勇気のいる選択だけど、そのボートに乗って漕ぎ出したらボートは水の力をかりながら進んでいきます。思い描いていたところとは違う場所にボートがたどり着くこともあるけれど、ヘルプが必要な時には助けの手がやってきます。
何だか心がざわざわ、そわそわしませんか。ブログ内コンタクトフォームからお気軽にメールでご連絡ください。お待ちしています。Yumi

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