オーストラリアで保育士ライフ_夫婦で移住し永住権を取得した日本人女性

by - 12:00 pm

Posted: Friday 14th June, 2019
(Update: 4 November, 2019)


ここで紹介するのは、オーストラリアにご夫婦で移住し永住権を取得されたKannaさん。

私と同じく、保育士の資格をオーストラリアで取得し、RSMS永住ビザ(Regional Sponsored Migration Scheme visa)で永住権への道を切り開いた彼女。
日本で保育士の経験はゼロ、英語も苦手でしたが、目標達成までの約6年の間に乗り越えてきた様々な苦悩や喜び、努力してきたことをシェアしてくださいました。


ー内容ー
◆ 【重要アップデート】RSMSビザの変更点
◆ 出会いのきっかけはブログを通して
◆ 対談内容
◆ さいごに


【重要アップデート】RSMSビザの変更点


2019年11月16日以降に申請する場合は、最新情報をこちらからご確認ください。

👉Subclass 187 (RSMS) (direct entry) closes to new applications from 16 November 2019

👉New skilled regional visas (The new Skilled Employer Sponsored Regional visa (494) and Skilled Work Regional visa (491) commence on 16 November 2019.)



  出会いのきっかけはブログを通して  


以前、ブログで私の永住権取得の記事を読んでメッセージを送ってくださったKannaさん。今年の初めにいただいた永住権取得の報告メールは、自分のことのように嬉しかったし、パソコンの画面の向こう側にいる読者さんと繋がれたご縁に感謝の気持ちでいっぱいになりました。

ブログ記事はこちら
👉【必読】オーストラリアでRSMSビザ永住権・チャイルドケアで永住権を検討している人へ

すぐに会うことは叶わなくても電話越しにでもお話が出来たらと思い、連絡をして実現したインタビューは、彼女の「応援する立場になりたい」という思いが伝わってくる熱いモノとなりました。



   対談内容   


◆オーストラリアで保育士として活躍されていらっしゃいますが、移住前の日本でのキャリアについてお聞かせください

医療機器の商社で営業事務をしていて、途中で会社都合で外資の医療機器の会社に移籍。英語のある環境ですが、営業事務の仕事では英語を使うことはありませんでした。」


◆オーストラリアに移住することとなったきっかけは?

「移籍したことが、英語が話せない自分と向き合うきっかけになり、もう一度英語をやり直したいと考えるようになりました。そこで、マンツーマン英会話レッスンの体験に行ったのですが、レッスン料にビックリ!年間100万円もかかるんですね。それなら海外に留学できると思ったんです。」

「たまたま知った『ワーキングホリデー』という制度に興味を持ち、当時お付き合いをしていた彼(現在の旦那さま)と説明会に参加しました。その後2人でオーストラリアに行くと決意。入籍した後、オーストラリアに渡りました。」



◆永住を考え出したのはどのタイミング?

「ワーホリ開始時にホームステイしていたホストがとても親切でしたし、街の人たちの良さを実感したんです。のんびりとしている空気感やファミリーにも向いているライフスタイルを、実際に生活しながら実感。そうしてワーホリ1年目から永住したいと思い始めました。」



◆移住してからの略歴(学校、仕事、ビザ、滞在都市など)

2013年~
・ワーキングホリデービザで渡豪(2月)
・ゴールドコーストの語学学校へ4か月通う
・ジャパレス(日本食レストラン)でアルバイト
・ファームジョブ→2年目のセカンドワーホリビザ取得
・永住権への道を模索し始め、チャイルドケアに興味を持つ

2014年~
・ワーホリ2年目、メルボルンへ引越し
・チャイルドケアを学べる学校探し
・アルバイトをする傍らで、将来を見据え幼児保育の経験を積む
→3か所のプレイグループなどでストーリータイムを担当するボランティア

・永住権取得の目標達成に向けて、ひたすら貯金

2015~16年
・学生ビザ - メルボルンでチャイルドケアDiploma資格を取得(1.5年間)

2017年4月
・Temporary Graduate Visa(卒業生ビザ)取得(18か月間)


この頃、オーストラリアの移民たちを震わせた移民法の変更がありました。4月18日の政府発表は、新しい就労ビザが導入されること、当時の457就労ビザに関しては申請条件が厳格化されることなど。当時457ビザを申請中で、該当職種が職業リストから除外された場合には申請却下、など衝撃の内容でした。

このように、いつ変わるかもわからない移民法によって、一時滞在者たちの人生は一瞬にしてひっくり返されることもあり得るのです。Kannaさんご夫妻にも大きな衝撃を与えたこのニュース。ご夫婦の目標である永住への道も危ぶまれ、まさに「崖っぷち」だったとKannaさんは言います。


2017年4月~
・フルタイムで保育園勤務
・ビクトリア州内のRegionalエリア対象に就活するも、反応は良くない
・RSMSビザが取れる他州の都市も検討
・ブログを通して、タウンズビルで保育士として永住権を取った私のことを知る。

2017年9月
・住み慣れた地を離れることは悩んだけれど、永住権をかけて、知人も仕事もコネも無い状態でタウンズビルへ引越し
・以前登録していた大手保育園に再登録したら、なんと引越して3日後にはカジュアル(アルバイト)の仕事が決定


ちょうどこの頃、Kannaさんから初めて連絡を初めて頂き、メールでやり取りをさせて頂きました。永住権申請のためには、フルタイムでスポンサーしてくれる保育園を見つけなくてはならないので、Kannaさんは働きながらも就職活動を継続。


2017年10月~
・最初の面接した保育園のフロートポジション(必要に応じてルーム間を移動しながら保育を担当)採用決定
・ビザのことも面接時に話したが、12月まで何の進展も無し。
・年明けの3月にはRSMSビザの変更があるという予測が広まり焦る。
・クリスマス休暇の時期(この時期の保育ビジネスはとてもスローになる)、モチベーションが低下、永住権は諦めの気持ちに。

2018年1月~
Kannaさん「メルボルン在住時からの友人が私たちを訪ねてきてくれたんです。ビジネスビザから永住権への申請までたどり着いたその友人が言った、もう一度会社側ときちんと話すべきだという言葉が、私の背中を押してくれ、すぐに園長あてにメールを送りました。
すると会社の人事担当から連絡が来て、エージェントとビザ申請手続きを開始。2月中にRSMSビザ申請書の提出が出来ました。」

この時の心境は?
Kannaさん「実際には、4月から担任の職(RSMSビザの申請条件である)に就いたんですが、申請した時は副担任のポジションだったこともあり、目標の1っ歩手前まで到達した嬉しい気持ちも感じつつ、多少の不安もありました。」

2019年1月
めでたくRSMS永住ビザが発給!(審査期間は11か月)


◆オーストラリアで保育士になって嬉しかったエピソードはありますか?

「担任をしていたBaby room(0歳児から1歳未満)で、担当の赤ちゃんが成長して上のクラスに上がる時に頂いた保護者からメッセージやプレゼントは、嬉しかったと同時に、自信に繋がりました。」


逆に、辛かったことや難しいと感じた体験なども聞かせてください。

初めての実習での涙のエピソード

「初めてのチャイルドケア、しかも英語環境での仕事。初日となるはずだった日に体調を崩して休んでしまったこともあり、遅れを取り戻そうと思いながら実習が始まりました。ランチタイムに差し掛かった時、ちょっとした一つの出来事がきっかけで感情が溢れ出し、号泣してしまったんです。

何とか落ち着きを取り戻し実習を終えましたが、果たしてチャイルドケアを続けられるのだろうかとすごく悩みました。そんな時支えてくれたのは、話を聞いてくれたパートナーの主人です。同期の仲間たちも大きな支えになりました。」


英語のハンディ

「同僚、園児たち(特に年長クラス)や保護者との英語でのコミュニケーションは、自分の中での課題です。特に病気に関する専門用語や、実際の症状を見ての初期判断など、初めは分からないことだらけでした。

Writingが一番苦手なので、様々な保育の記録などの仕事も大変ですが、同僚たちに聞いたり、他の先生の言っていることや書いていることを見て真似しながら学んでいます。1年もしたら慣れてきますね(笑)」


◆目標を達成までKannaさんを後押ししていたことや、支えになったことは何ですか?

「1番は主人の支えです。彼が一緒じゃなかったら初めからオーストラリアには来なかったと思います。そして、応援してくれている私と彼の両親にも感謝です。」


スポンサー会社とは2年間の雇用契約があります。契約終了後のプランやチャレンジしたいことなどはありますか?

「タウンズビルを出て、ブリスベンやメルボルンに住みたいです。そこで家を買いたいですね。そして、こどももいつか。」


Kannaさんと同じように永住権を目指している方々へ、伝えたいメッセージをお聞かせください

「まじめに頑張りながら1歩1歩進むことと、諦めないこと。人の支えがあってここまで来られたので、周りの人の話を聞き支え合うことも大事だと思います。」



   さいごに   


インタビューの後の話の中でのKannaさんのことばが印象的でした。

「もう東京での生活には戻れないですね。あの満員電車とか。主人は朝早く出勤して真夜中まで帰宅できないことも多かったですが、ここ(オーストラリア)では、2人の時間がたくさん取れることが嬉しいし、子どもがいて家族が増えても同じような暮らしが出来ると思います。そして、いくつになってもやりたいと思ったら、勉強でも何でもスタートできる環境も良いですよね。」


人それぞれに住みたいと思う環境の好みは千差万別。大都会の暮らしがその人に合っていれば最高です。しかしそうでない場合、一見裕福な暮らしをしていてもココロの豊かさと向き合ったときに疑問が生じるかもしれません。

私はどちらかというと、自然が豊かなのんびりした環境で暮らしたい派。Kannaさんも都会の暮らしから、のんびりしたライフスタイルへシフトしています。旦那さまと一緒に住みたいと思える場所を見つけ、今後のお二人の暮らしがよりココロを豊かにしてくれるものに変化していく姿が目に浮かびます。

たくさんの情報を発信しているKannaさんご夫婦のツイッターはこちら。

👉すしかな夫婦の海外ぐらし




☆最後までお読みいただきありがとうございます。Sunshine SpiritライターのYumiです。
何かを変えたい、変わりたいという思いを抱いていませんか。人生の中で分かれ道に立った時に何を選択するか。変えたいという気持ちは、いつでも挑戦する道を選ぶようにと私を後押ししてきました。変化するって勇気のいる選択だけど、そのボートに乗って漕ぎ出したらボートは水の力をかりながら進んでいきます。思い描いていたところとは違う場所にボートがたどり着くこともあるけれど、ヘルプが必要な時には助けの手がやってきます。
何だか心がざわざわ、そわそわしませんか。ブログ内コンタクトフォームからお気軽にメールでご連絡ください。お待ちしています。Yumi


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