オーストラリアへ持ち込み禁止な食品・もの、検疫での申告方法を解説
Posted: 26 March 2017
Update: 3 June, 2023
Photo from AliExpress
動植物の保護や環境維持のため、オーストラリアの検疫は厳しいルールが規定されています。でも、ルールを理解してきちんと守っていれば、何も心配することなどありません。
動植物の保護や環境維持のため、オーストラリアの検疫は厳しいルールが規定されています。でも、ルールを理解してきちんと守っていれば、何も心配することなどありません。
ゴールデンルール!!
「もし不明な場合はとりあえず申告せよ!」
「もし不明な場合はとりあえず申告せよ!」
「お店で購入されたもので、尚且つ未開封のものはOKなものも多い」
入国カードに「〇〇を持っていますか」という質問事項があるので、食料品に関わる項目にはすべて「はい」に✓します。申告を怠ると罪に問われますが、申告すれば万が一禁止品を持っていても没収されるだけで済みます。
検査場でオフィサーに質問されるとドキドキしちゃいます。慌てないように、あらかじめ持っている食品を英語でリストにしておくと安心。「食品等の英語名一覧」に関する情報もあるので参考にしてください。
ー目次ー
1.食料品関連のルール・項目別
2.食料品以外で申告すべき物品&免税枠
3.オーストラリア・州ごとに規定されている持ち込み制限
4.保存版-日本から買ってくるものリスト
5.日本から持ち込む食品等の英語名一覧
【2020.12 追記】2020年11月、豪農相は、入国時にバイオ・セキュリティ・リスクの高い物品の申告を怠った者に対する、罰金の大幅な引き上げとビザの取消処分の適用拡大を発表。罰金は現行のA$444から、最高A$2,664ドル(2021年1月1日から適用)。
日本国外務省ページ👉豪州入国時の持ち込み禁止物品申告を怠った場合の罰則強化
【2021.4 追記】コロナ禍で日本に帰れる目途が立ちませんね。一時帰国がしばらく叶いそうにないので、日本の家族に船便で荷物を送ってもらうことにしました。(※2022年2月、オーストラリア宛て船便引き受けが再開。)
食料品関連のルール・項目別
⚖ 禁止品目以外の食品の持込制限量(原則)
固形食品:10kgまで
液体:10リットルまで
液状の濃縮食品:2リットルまで
乾燥食品:2kgまで
スパイス類:1kgまで
🐣 加工された卵製品や、卵が具として含まれる加工食品
→ 条件付きで持込可。(商業的に製造・包装された1kgもしくは1ℓ未満の製品で、常温6ヶ月以上保存可、個人消費目的。)
→ 原材料に卵が使われている市販の焼き菓子(常温保存可能)は持込可。
🥛 乳製品
→ 日本(OIE口蹄疫清浄国)で加工された乳製品で個人消費であれば持込可。(持ち込みできる量や、乳児同伴の場合はウェブサイトでご確認を。)
🐮 肉製品
→ 常温6ヶ月以上保存可能な市販の缶詰、レトルト、瓶詰め製品は持込可。
→ 肉片や動物性食用油脂(ラードなど)が含まれていない製品であれば持込可。(カレールウーなどは要確認。)
→ 国内生産された干し肉(商業的に製造、長期常温保存可能な市販品に限る)は、個人消費目的であれば1kgまで持込可。
→ ⛔それ以外の肉製品は、いかなる形態のものも持込み禁止。(例: サラミ、ソーセージ、ラード、魚肉ソーセージ)
🐠 サケ科以外の魚・魚製品
→ 原則、内臓及び頭を除去してあり、常温保存可能、食用のみに用いられる製品は持込可(家畜飼料等の使用は禁止)。
🐟 サケ科の魚・魚製品
→ 商業的に製造・滅菌加工された缶詰、レトルト、瓶詰め製品は持込可。
→ 頭と内臓を除去して塩漬け、乾燥、燻製にした製品、その他の高度に加工された製品は持込可。
→ 魚卵(サケ科はダメ):商業的に製造・包装された市販品(未開封)であり、サケ科以外の魚であることが明記されている製品のみ持込可。
→ 魚由来の調味料(顆粒・粉末だし)は持込可。
🌰食用の種やナッツ
→ 商業的に加工・包装してある種子およびナッツは持込可。
詳しくはバイオセキュリティ輸入条件データベースでご確認ください。
🍎野菜、果物、穀物
→ 原則禁止されています。米、薬草(漢方、生薬など)も含まれる。
→ ドライフルーツ・乾燥加工した野菜は、種、根、皮などが含まれておらず、申告・検査を通れば持込可。
→未調理の豆や穀物は持込禁止。製粉されている製品は持込可。
⁂ ⁂ ⁂
食料品以外で申告すべき物品&免税枠
Source: rawpixel.com
以下のような植物性資材、動物性製品も申告が必要です。
• 使用済みの淡水の水上用機器あるいは魚釣り用の機器(竿やネット、防水長靴、カヤック、パドル、およびライフジャケットなど)
• 新鮮な花またはドライフラワーを使った花飾りやポプリ
• 手芸品 で植物性の素材を含んでいるもの
• 縫いぐるみの動物人形、および鳥
• 手芸品 で植物性の素材を含んでいるもの
• 縫いぐるみの動物人形、および鳥
• 蜜ろうおよびその他の蜂製品
• 皮、革、および毛皮
• 木製の物品、家具
• 貝殻および珊瑚
• 貝殻および珊瑚
• ペットフード
アウトドア用品などが清潔か、土壌による汚染がないか等もチェックされます。
雨季のタイから帰国した時、靴の泥が落としきれず入国審査時に申告。「ちょっと待ってて」とオフィサーが靴を持って別室に消え、数分後ピッカピカになったトレッキングユーズが戻ってきました。洗う手間省けちゃった(笑)
【参考】「list of common items of biosecurity concern」
【2022.4追記】旅行者に与えられている免税枠。
代表的なものはのアルコール飲料、たばこ、高価な化粧品や香水など。免税枠を超えると、購入証明書の提示&関税の支払いと手間がかかるし、うっかり申告し忘れたら罰則が科せられることがあるので、必ず最新情報を確認してください。
代表的なものはのアルコール飲料、たばこ、高価な化粧品や香水など。免税枠を超えると、購入証明書の提示&関税の支払いと手間がかかるし、うっかり申告し忘れたら罰則が科せられることがあるので、必ず最新情報を確認してください。
👉旅行者-免税枠(日本語)
豪国内・州ごとに規定されている持ち込み制限
オーストラリア到着後、国内で州を跨いで移動する際にも注意しなければいけないことがあります。他の州から持ち込みをが禁じられているアイテムが、各州ごとに決められています。意外と知られていないので、申告を忘れないようにしましょう。
👇(例)QLD州からTAS州に行く場合の持ち込み禁止物品
Fruit salad (fresh)
Nuts (raw/fresh)
Potatoes (fresh or seed)
Vegetable/summer salad
Fish, pickled herring, shellfish
Honeycomb, bees & used beekeeping equipment
Soil or anything containing soil
上記以外にも「要確認」な物品があります。例:生の果物や野菜やハーブ、植物の種など。
詳細と最新情報は👉オーストラリア国内における検疫(Quarantine Domestic)(英語)でご確認ください。一覧リストが見られる「Map search」が便利です。
保存版-日本から買ってくるものリスト
Source: emirkhan bal
日本に一時帰国時には毎回いろいろと買って帰ってきますが、全て申告して聞かれた簡単な質問に答えて、全て持ち込み出来ています。
必ず買ってくるものをショッピングリストに保存していて、新たなものが欲しくなったら、思いついた時に随時追加・更新。こうすることで、一時帰国時に慌てずリストを作る手間が省けて楽チン安心。
My Shopping List
- 本醸造醤油(混合方式の醤油は安く買えるけど、本醸造は販売箇所が少ないので。)
- 味噌(できるだけ非加熱、すぐ使わないものは冷凍保存。)
- 焼き海苔(わけあり海苔を100枚単位で買う。開封後冷凍保存。)
- 梅干し
- 高野豆腐
- ひじき
- 切り干し大根
- 塩コンブ
- 干し椎茸
- 昆布
- 鰹節
- 無添加粉末だし
- 緑茶・抹茶
- きな粉
- 米菓
- 寒天
- くず粉
- 乾麺
- みりん(「お酒」として販売されている本物のみりん)
- 料理酒(「お酒」として販売されている本物の料理酒)
- 米酢(主に寿司作り用に買い置き)
- 乾燥米麹(しお麹、しょうゆ麹作り用)
- 国産黒米
(Updated: 6 July 2018)
日本から持ち込む食品等の英語名一覧
オーストラリアに入国する際に、オフィサーから何を持っているのか聞かれます。時々片言の日本語でMiso?とか聞いてくる方もいますが、基本はもちろん英語です。
ふりかけ?
かつお節?
英語で???
郵便局のウェブサイトの中に、国際郵便小包などの送付ラベルに記載する際に使える 👉内容品の英語訳 という便利なページがあるので、参考にしてみてください。
カテゴリ:食品、医薬品、衣類、日用品、その他
Reference :オーストラリア連邦政府農業・水資源省(Australian Government Department of Agriculture and Water Resources; DAWR)
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